ビックバーク国 ザンパパン
死を覚悟しつつ降り立ったビックバーク国は、えらく荒廃している土地だった。ひとまず向かった町は「ザンパパン」という名で、「ゴミの山に閉ざされた最低の町」らしい。
名前からして酷いんだけど、これってさすがに魔王に侵略されてから出来た町だよねぇ?
暫し情報収集していると「魔法屋の隣にある空き地近辺でビタミーナの兵士を見た」とか「『ダスト魔導』が北の塔でゴミを呼んでいて、入口は敵兵で一杯だ」とか、なかなか有益なものをゲット。
先ずは北の塔とやらに様子を見に行くか……と思いきや、町の北にそれらしきものは無い。なのでもう一度情報を聞き直そうと町に戻ってみたところ……何だよ、塔があるのって町(中)の北って事か! 無駄足踏んだ!
北の塔
町の北部にどどーんと立っている塔に向かうも、予想通り兵士から門前払いを食らう主人公。想定内とばかりに、もう一つの噂を検証するため空き家へ足を踏み入れたところ、突如襲撃を食らってしまった。すわ、何者!?
このプレイ日記ではうっかり初登場になってしまったが、主人公を襲ってきたのはビタミーナ王家の親衛隊長「ランチ」だった。本当は序盤に登場していたキャラなのだが、触れる機会がないままにここまで来ちゃった(笑)。もう一人、空き家の屋根裏にいた行政官の「ブレック」も同様。
どんな手段を使ったのか、自力でこの国に潜入したこの二人は北の塔を攻めようと計画を練っていたらしい。勿論主人公もそれに協力する事となったのだが、具体的な役割はと言うと、「ランチが暴動を起こす→その隙を突いて主人公が塔へ」というもの。
…………要するに、塔に入ってからは主人公一人で戦うのかよ。
サイレンが鳴ったら作戦開始、という事で、それまでは隠れ家の中の宝箱を物色……してたら、2つ目を開けたところでサイレンが。
何だか解らないまま外に飛び出してはみたものの、オートイベントじゃなくって自分で動かせるっぽい。なので再度隠れ家に戻り物色の続きを、と火事場泥棒みたいな事を考えてたら。
……宝箱のある二階へと昇る隠し階段が消えてた……。
宝箱を取れなかったショックに苛まれながらトボトボと塔を進むと、塔の天辺に黒い人影が出現。「仕事の邪魔すんな!」とばかりに襲いかかって来た。その名も「ダストまどう」。わっかりやすーい。
そんなこんなでバトル突入と相成ったのだが、LV上げがいまいちだった所為かかなり苦戦してしまった。確かに道中も少し辛かったもんなぁ。特に魔法「ジュウレンジ」の連発がキツっ。
予想外の苦戦を強いられたものの、ギリギリのところで撃破。すると、「何故この世界の味方をするのだ」と逆ギレされてしまった。魔王様は人間の世界を救うため、ゴミをビタミーナにせっせっと運んで頑張ってるのに! ……という事らしい。
だって、手伝わないと人間界に帰してもらえなさげな雰囲気だったんだもん、と婆様あたりが聞いたら激怒しそうな事を言ってみる。脳内で。
塔の主を倒し一階へと降りると、そこにはランチとブレックが。暴動は無事成功したので、今後は兵を募り軍隊を組織するらしい。で、主人公は東にあるという「ビタミーナの城」に行ってちょーだい、だってさ。
城には王と王妃が向かっているとの事だが……いや、いくら緊急時でも二人だけってのはどうかと思うよ!
王様と王妃の身が心配なので超特急でビタミーナ城へ向かう……前に、再度空き家に挑戦。調べたらちゃんと隠し階段が出た! 良かったー(笑)!
いざ、ビタミーナの城へ……と思ったが、何かフィールドの敵が強いので暫しLV上げ。
2つ程上げたら、改めて東方へと向かった。
ビタミーナの城
城の一階におそるおそる入ってみると、何とババロアの姿が。うわーん、あの後大変だったんだよぉー。船が爆破されるわ、温泉入ってる間に服盗られるわ、フリ●ンで森林大暴走だわ、吹雪の山で18禁だわ、凧で飛ばされるわ! ステキに濃い人生エンジョイ中です!
……それはともかく、王と王妃が城内の何処かに居る筈なので、ババロアと手分けして探す事に。やったら出て来る敵に辟易しつつ城内を探索していると、王と王妃が何者かに襲撃を喰らってるところに出会した……ってか、ギリギリセーフかッ!
主人公に気付くなり「セントヘルスでは借りがあったな」と襲いかかって来たのは「アンサツシャ」。オープニングでババロアと戦ってたり、序盤で王様達の隠れ家を襲撃した奴だ。
雑魚戦が結構厄介だったのでこいつもだいぶ強化されている……かと思いきや、予想外に弱かった。補助魔法をきちっと使えば、そう苦労せずとも勝てる感じ。
戦闘後、主人公もろとも自爆を謀る「アンサツシャ」。そういや魔王の所の暗殺者さん達ってそういう傾向がおありでしたっけね! と、とりあえず王様を盾に……と思っていたら、ババロアが颯爽と登場。呪いを掛けられた恨みとばかりに、アンサツシャを退けてくれた。おお、呪い解けたんだね、良かった良かった。それにしても格好良い婆様だ。
どうにか奪還に成功したビタミーナ城。王様はこの城で、王家の健在を世に示す事にしたらしい。おお、確かにそれは士気高揚に繋がる素晴らしい案ですな……って、解ってますよ。私はちゃんと魔王倒しに行ってあげますから。
鼻息荒い王様の傍らで、王妃様はイーナとディーナから連絡があったという旨を教えてくれた。二人は城の南にある「てんかぶつの町」に潜入しているらしい。また、ディーナが主人公に渡したいものがある、とか。兵器でも作ってくれたのかなぁ?
では、いざ「てんかぶつの町」へ……と行きたいところだが、途中にあるという「花園」を抜けるには王家の宝が必要との事。後ろにあるから持ってけ、というので宝箱を開けてみたところ、「ビタミーソード」「ビタミーアーマー」「ビタミーメット」「ビタミーシールド」という、ビタミー4点セットと言えるべき装備品が入っていた。
何故だろう、おそらく最強クラスの装備だと思うのだが、全然強そうな雰囲気が無い(笑)!
ビタミー4点セットを装備して「てんかぶつの町」を目指す。言われた通り、途中には「王家の者しか入れぬ花園」があった。「ビタミーナ王家の印が無いと入れません」と言われたものの、例の4点セットのお陰で楽々パス。
花園を抜けた主人公は、いよいよ魔王のお膝下へと足を踏み込むのだった……。
花園を抜けた主人公が先ず吃驚したのは、「エプロンアマゾネ」という雑魚敵。
こ……これって裸エプロンじゃん! 不慮の事故希望!
……このエロ勇者め。
てんかぶつの町
思わぬ伏兵に頭をクラクラさせつつも漸く到着した「てんかぶつの町」。どんなデンジャラスタウンなのか、と思いきや……ちょ、ちょっと想像とは違う方向でデンジャラスだった。
早い話が住民ディープに薬漬け。
「てんかぶつはこんな世界でも暮らしていける薬をくれるんだ」……って、誰かー! 誰か来てーッ!
「プルピャー!」とか「狂ったような人の声が聞こえる」となどとステキな台詞(一部奇声)が飛び出して来る町を怯えながら探索していると、とある民家の中へ。「奥で子供が寝てるの 静かにね」と女性が言うのだが……ま、まさか死体とか人形とかじゃ無いだろうな、などと鬱展開を想像して一層ダウナー。
恐る恐る奥の部屋に入ったところ、そこに居たのはイーナだった。村長選挙の時に学者のご機嫌取るためにレアレコード取りに行ったり、往年の歌姫のカウンセリングしたりした時の、あの少女だ。
「凄く立派になったね」だって。子供に言われちゃ世話無いなぁ(笑)。
敵の動きを探っている内に身体を壊したのだというイーナによると、才女ディーナがてんかぶつと戦えるものを発明したとの事。なので、彼女が潜伏している町の倉庫へとイーナと向かう事に。
オートイベントで町の倉庫に移動し、ディーナと無事に再会したワケだが、彼女は「カルデラ湖から最強のエッセンスを見付けました」と、何か化粧水でも開発したかの様な台詞を口にし始めた。
まさか彼女もてんかぶつの薬を……とか茶化してる場合では無い。そのエッセンスでコーティングすれば魔王を倒せる強力な剣になる、って事で、言われるままに「ビタミーソード」を渡してみると……効果音の後「これで最強です」というディーナの一言が。それだけか!
異様に淡々とした武器強化イベントも終わり、遂に魔王と対決する時が来た。
魔王はこの町の北にある陥没地帯に居城を構えているそうだが、陥没地帯へは町の奥にある下水道から潜入しなければならないらしい。……って事で、ディーナを伴いいざ出発なのだ。
下水道
下水道入口のドアは錆びて開かないが、薬品をかけて堂々と潜入。グイグイ奥へと進んで行くと、出口らしき場所の前に番兵「ニクキリナイト」が立っていた。勿論戦闘突入なワケだが、大して強くも無し。
番兵も倒し、いよいよ魔王の城へ……と思ったら「このダストシュートを開ければ下水道へと行けるハズよ」と言うディーナ。……えっ? まだ下水道じゃ無かったの!? しかも、この先に行くと魔王を倒すまで戻れないって、ヤケに唐突だな!
でもまぁ、戦うつもりでここまで来たから構わないけどねー、などとダストシュートのスイッチを探していたところ、何かの拍子でスイッチが入ったらしく主人公だけが落下。見事に下水道に叩き落とされた後は悪臭に耐えつつ(イメージ)延々と進んだり、落ちたり。
精神的に疲れ切った主人公が辿り着いたのは、荒廃しきった死の大地だった……。
ところどころが深くひび割れた大地を、主人公は一人征く。なんか敵はえらく強いし、下水道通ったから臭いし(イメージ)、泣きそうだ。
もうちょっとLV上げてから来れば良かったかなぁ……とショボくれつつ進んでいたところ、漸く目的地らしい城が見えてきた。あの城に、全ての元凶である魔王が居るのだ。
……とりあえず、シャワー貸して貰えないだろうか。
てんかぶつの城
臭いって理由で入城拒否されたらどうしよう、などと不安を抱いたまま城へ向けて主人公が確実に歩を進めていると、物凄い勢いで接近してくる人影が。すわ! 敵の襲撃か!? と身構えたところ……そこに居たのはビーナだった。
「ジュニアが元気になったので追い掛けてきました」
……って、気持ちは有り難いけど! 追い掛けるにも限度ってモノが無いですか!?
一人でここまで来たのかよ、とありがちなツッコミはさて置いて、ビーナが断言するに「てんかぶつの城では必ず私のバリアが必要になるハズ」、とのこと。更には、エーナ王女が魔王に捕まっているという事実が判明。おお! 王道展開!
だが、展開にいちいち喜んでる場合じゃない、一刻も早く助けねばと勢い良く城に殴り込んだところ……入口をロックされ、後戻りが出来なくなってしまった。あちゃー。
閉じ込められた事は事実だが、今更城の外へと戻ったところで意味は無い。前進あるのみだ……と先を急ぐと、進む片っ端からロックされまくり。感じ悪ーい! なにこの城ー!
退路を断たれまくりつつ進んでいくと、何だか広い部屋に出た。謎の装置らしきものが幾つも並べられているのだが、ディーナによると「ダメージゾーン」らしい。「私のバリアで5回しか耐えられません」というのが彼女の出した結論だった。
瞬時にバリアの強度を見抜いた上で自らの耐久力を割り出すなんて、下手すりゃディーナより賢いんじゃないのか、この人は。
結局、このフロアを抜けるためには、極力ダメージゾーンを通らないルートで出口まで到達しなければならないらしい。ダメージゾーンを通過出来るのは、ディーナのバリアが耐えうる5回までだ。
うわー、この手のミニゲーム(?)苦手なんだよ頭悪いから……と思いつつ挑戦。なるべくバリアの無い方無い方へと進んだ結果、なんか1発で抜けちゃいました。頭の良し悪しまったく関係無いでやんの(笑)。
それでも、ビーナのバリア能力はギリギリ5回まで使い切る事になってしまったのだが、5回目のバリアを越えると、魔力を使い果たしてしまったディーナは「足手まといになるから」とその場で戦線離脱。ここから先は、主人公が1人で進む事になってしまった。
しかも、フロアを昇ったら岩が階段塞いじゃって、ちょっと何これ! そこまでして退路断ちたいか!
もういい加減退路を断たれる事にも慣れたい主人公、半ばヤケを起こして先に進もうとしたのだが、どうも通常戦闘が辛い。なので、サービス満点とばかりに設置してあった回復のツボを拠点に、暫しのLV上げに勤しむ事にした。LV39じゃちょっとばかりキツい。
LV上げにも飽きた頃、漸く先へと進む。上へ上へと昇って行くと牢獄らしき場所に到着、エーナ王女を発見! 身柄を確保します! ……と思いきや、敵さんに処刑されそうになってるじゃあありませんか。
そんなこんなで、エーナを助けるべくボス戦。相手は「ゴーストチクロ」。以前に出て来た「チクロ将軍」とかいうのの強化版?
このボス敵、私のやり方が悪いのか通常攻撃がまったく当たらなかったため、ひたすら魔法「ジョウレンジ」連発でどうにか勝利した。LV不足だったのかな?
救出後、「不覚を取ってしまいました」と意外に勇ましいエーナは、「今こそ王家の力を見せる時です」と更に頼もしい事を言い、主人公に「エーナヘアバンド」を渡した。どうやらでこれで5つの宝石が揃った事になるらしい……って、何で最初の段階でくれなかったんだろう。まぁいいか。
5つの宝石の効果は何かと言うと、「勇気が湧いてきて経験値が5000アップ」という有り難いんだかそうでもないんだか、といったところ。
でもほら、大事なのは心の持ちようだから! とワケのわからんフォローを自分にしつつ、いざ魔王目指して出発だ! ……と意気込んでいたら、魔王の方から来てくれた。ま、まだセーブしてないんですけど!
「はーっははっ」と、変な笑いと共に姿を見せた諸悪の根源。意訳すると「エーナを助けた事によりフラグが立ってラスボスの所に行けるようになりました」という内容の事(ちょっとちがう)をいかにも悪役らしい言い回しで偉そうに言うと、高らかに笑いながら姿を消してしまいましたとさ。
ううむ、とうとう最終決戦かぁ、と気を引き締めつつ牢を後にしようとすると、下の方に謎の黒い影を発見。ぬぬ、何奴!? とセーブした後に話し掛けてみたところ(腰抜けめ)、ただの商人だった。こんなピンポイントな所で商売すな! ってか、魔王もこういうの野放しにしていいのか! ……ええ、利用はしますよ、それはもう。
てんかぶつの城
さぁ、いざ魔王の元へ! ……といきたいが、やっぱりLV不足は否めないので2Fの回復のツボ近辺でLV上げ。
この辺りになると敵が格段に強くなっているものの、同時にやたらと経験値も持っているのでガスガスLVが上昇。まさしくジャンピングチャーンス! なのだ。
雑魚戦がまぁまぁ楽になるまで鍛えたら、いよいよ決戦準備。道具屋で「ロイヤルカンポ」を大量購入し、開けた道を進んで魔王の元へ。覚悟を決め、禍々しい気配を漂わせる扉の向こうへと飛び込むと、そこには魔王「てんかぶつ」が居た。そりゃ居なきゃ困るんだけど。
主人公と対峙した魔王の台詞を要約すると「同胞と戦いたくはないんだけど、意見の相違はしょうがないよネ。ボクの部下になればもっと人生エンジョイ出来たのにぃ」ってカンジ。魔王のイメージを意図的に崩壊させてみた(笑)。
ここでいよいよ魔王とのラストバトル。魔王はなんかホースとかパイプみたいなのに繋がれてる姿なのだが……あ、あれ? もう倒しちゃった……って、弱ッ!
瞬く間に倒してしまった魔王に、まさかこれで終わりなのかと拍子抜けしていたところ、流石にそうでは無かった。
一旦戦闘画面から抜け出すと、イベント開始。魔王によりエーナが吹っ飛ばされてしまうのだが、間一髪それを受け止めたのは(一部反転)シーナ王女だった。おおおお! 良かった! 無事だったのか! しかも「地獄の底から戻って来たよ!」って、ステキよー!
このイベント挿入後、改めて魔王との戦闘開始。エーナに代わりパートナーはシーナだ。
よぉし、ちゃっちゃっと倒しちゃうぞ! ……と意気込んだのは良かったが。
えらく持久戦に持ち込まれちゃった挙げ句、負けました……。
補助魔法を無効化→かけ直し→無効化の繰り返しでこっちが先に力尽きたカンジ。
その後2回ほど挑戦したが、やっぱり同じパターンで負けたのでLVを上げ直す事に。とりあえずLVが1つ上がった時点でリベンジしたところ、またしても持久戦突入。が、流石に前回よりかは幾分楽になっていて、最終的には粘り勝ちと相成りました。やった!
主人公の勝利後、魔王は弱肉強食の世と人間の性を皮肉った後、四散。
直後に城の崩壊が始まったため主人公達は大急ぎで脱出する事になったのだが、魔力を使い果たし倒れている筈のビーナも助けなければならない。
こりゃ一刻の猶予もないぞと焦っていたところ、どうやって来たのか突如イーナが登場。彼女曰く「ビーナは既に助けられている&ディーナが作った気球で逃げよう」って事で間一髪、一行は主無き魔城からの脱出に成功したのだった。
ちなみに、シーナ王女はどうして無事だったのかと言うと、「崖の下に水が溜まっていたので自力で這い上がった」のだそうな。ファイト1発!
エンディング
さて、ここからはビックバーグの城にてEDイベントに突入。
このイベントではキング・ビタミーナにより「2つの世界の友好のため、5人の王女のうち1人を娶り国を治めてくれ」と強くお願いされちゃう事になるのだが……これが曲者。
一応は「王女」を娶る事になっているのだが、選択次第ではババロアを選べたり、行政官&親衛隊長(共に男)を選べたり、はたまた王妃も選べたり、挙げ句の果てには王様本人も選べてしまうというカオスっぷりなのだ(笑)。
しかも、誰を選んだかによりその後のイベントの台詞にも変化が出るので、なかなかに楽しい仕様になっている。
全部のEDを見るのは意外と骨が折れるのだが、折角花嫁の選択前に(と、いうか王様に嫁取りを依頼される直前に)セーブ可能なので、頑張って全部のEDを見てみた。
実は王様の願いそのものを却下するという選択も有るので、それを含めると全部で11通りのEDになる。
以下、各EDの内容を実際見る楽しみを奪わない程度に言及……しようと思ったが、長々となってしまいそうなので、総括後のオマケで書いておく事にする。選択次第でアホ全開だったり罪悪感に苛まれるものもあったりするので、実にやり甲斐が有りました。
また、ED後に暫し放置しているとオマケモードが始まりサウンドテストやモンスター辞典、王女達のプロフィール(笑)などを閲覧出来るのだが、それは実際にプレイしてのお楽しみ、という事で。結構突っ込んだ設定が紹介してあって面白かったです。王様の素性(という程でもないか)とか。
さてさて、恒例の総括のお時間となりました。
ハードの関係上、低年齢層を意識して作ってあるだろう事は間違い無いこのゲームなのだが、単純に「子供向け」という言葉で括るのは早計かもしれない。
プレイ日記第1回目の時にタイトルと雰囲気から推測した通り、味方も敵も「駄洒落満載」とまではいかないが、食物等をもじったネーミングが多数だった。
いわゆる「お使いイベント」的なものの繰り返しで構成され、一本道で解り易い。
戦闘システムもコマンドがボタンに直接割り当てられていて、直感的な操作が可能になっている。
これらの要素を見ると確かに「子供向け」と言えるのだが、それはあくまで「解り易さ」を示しているのであり、決して「幼稚」という意味ではない(ユーモアのセンスに限っては一部幼稚な部分もあるけど/笑)。
少なくとも、子供にとっては「直感的な解り易さ=とっつき易さ」だと思う。
なので、「Aボタンでジャンプ」「×ボタンで弾を撃つ」という風な単純明快な「ルール」を、この作品も組み込もうとしたのではないか、と思うのだが……どうだろう。
ゲームの根底にあるのが「解り易さ」であり「幼稚」ではないから、大人でも楽しめる部分は多い。妙にシュールなイベントも有れば、サクサクと進むシナリオの中でほんの一時だけ触れ合うキャラ達にバックグラウンドに、大人の悲哀が存在している事もある。
捨てる事が出来ないどころか売ろうとすると逆に処分料を取られてしまうアイテムもあれば、薬を投与される事で現実への不安や抵抗感を打ち消されてしまう住人達もいる。
子供ウケしそうなユーモアだけには決して留まっていなのだ。
もともとが(システム的には)シンプルな造りのゲームなので、あまり不満点は無いのだが、敢えて挙げるならアイテム管理がし難い、とか、使えない魔法が割と多い、とか、一部の敵が極端に強過ぎて最初驚く(笑)……あたりだろうか。
あと、ダンジョン等が単純過ぎるというのもあるが、年齢層を考えるとこれは丁度良いだろう。
全体的なボリュームこそは少なめなのだが、手軽に取りかかれる割にシナリオ面などが随分と濃い作品なので、機会があれば是非プレイしてみて欲しい。
タイトルとジャケットの絵に躊躇ってしまうかもしれないが、そこをグッと耐えてですね(笑)。
それでは「ビタミーナ王国物語」のプレイ日記はここで終了。
長期に渡るお付き合い、ありがとうございました!
以下、各EDについてのあれこれ。ネタバレが凄いので部分反転でどうぞ。
パターンは王女5人、王&王妃、行政官&親衛隊長、ババロア、残留拒否の11通りです。
一応EDには決まった展開があって、どの選択をしても主人公は一旦人間界に戻る事になります。
主人公はババロアの魔法陣により、物語の冒頭でババロアと出会った森(初遭遇から一時間ほど経過した時点)へと帰還し、丁度仕事を終えて戻って来た父親と合流。二人が帰路に着くのを見届けたババロアが締めの台詞を口にしたところで、本編は一応終了を迎えます。
その後、スタッフロールの中で各キャラのその後が描かれ、最後の最後に主人公がビタミーナに戻って来た事を窺わせる(選んだヒロインと王家の花園に立っている)シーンで終わり、という形です。
先ずは、5人の王女を順に見て行きましょう。
【エーナ編
個人的に本命だったりする(笑)。選択すると「きっとよい夫婦になるぞ」と王様のコメントも何だか無難。本人も「光栄です(主人公名)様」と、この段階で夫より常に一歩引いた妻っぷりを発揮(笑)。そして、主人公が人間界に戻るのを見送るシーンでは「必ず帰って来てくれる事を信じています」と、やっぱり健気系。気に入った(真顔)。
【ビーナ編
このED、罪悪感に苛まれます(笑)。実のところ、王様が主人公に嫁取りの頼みをする直前、ビーナが主人公に「父の許しを得てウォッカと一緒になります」と牽制球(笑)を投げて来るのですが、これを無視して言い寄る事になっちゃうのです。
ビーナを選択すると当然彼女は困惑し、王様も「それは酷というもの」とやり直しを要求してきますが、それでも更に言い寄ると自分を選んだ事に礼を言いながらも「あの親子は裏切れないわ」と改めて拒否。それでも更に押し込み続けると、最終的には「勇者様のお頼みをこれ以上断れません」「ウォッカも解ってくれるはず」と承諾してくれる。そして王様も「……ビーナがそう言うなら何も言うまい」と認めるのだが……し、視線と心が痛ッ!
だが、罪悪感はまだ終わらない。見送りの際には「ウォッカの事は忘れます」と宣言し、主人公が帰って来る時には主人公のために最高の笑顔で出迎える、とまで言ってくれます。こ……怖いッ!
そして、トドメはスタッフロール。ビーナ以外を選んだ場合、ウォッカ親子とビーナの仲睦まじいシーンが見られるのだが、彼女を選んだ場合は王女の帰りを外で待っているらしき親子の姿が! ギャーッ!
……と、いうワケで、後味悪いのが嫌な方はビーナは止めておきましょう。
【シーナ編
個人的には、シーナも捨てがたい。選択すると王様も「きっと逞しい世継ぎが生まれるじゃろう」とご満悦。見送り時には、主人公が自分を選んだ事を後悔しないように「少しはいい女になるよう頑張ってみるよ」と、何だか健気だ! 更に「すぐまた……帰ってくるよな」って、トンボ返りですよ、それはもう!
【ディーナ編
最後の最後まで顔の老け具合が気になった第四王女。いや、嫌いじゃないですよ。
選択後は「一緒に色々と学んでいきたいと思います」と優等生なお返事なのですが、見送り時には「私は今まで研究ばかりでしたが、あなたと出会い学問だけでは見付けられない想いを手に入れた気がします」と、彼女らしく且つかわいー事を言ってくれます。男冥利に尽きるってもんです。
【イーナ編
ロリ編(笑)。もとい、ローティーンはちょっと……と思っていたら王様もそうだったらしく、「イーナはまだ11じゃぞ?」とツッコミが。だったら候補から外せ(笑)と思ったのも束の間、続けざまに「将来の成長を待てばよいか」ときたもんだ。なんちゅー父親じゃ。一方のイーナは「やったあ!」と喜び、見送り時には「いいお嫁さんになるわ」だって。更には「絶対帰って来てよ。ウソついたら私がそっちの世界に行っちゃうもんね。浮気なんかしたら泣いちゃうからね」と、なんか可愛いじゃねぇか(笑)。でもロリ。
【ブレック&ランチ編
基本的に同じですが、選んだ直後だけ異なります。
ブレックの場合は王様から「そんなおっさんを選んでどうするのじゃ」というツッコミが(笑)。本人も「へ?」の一言。ランチの場合は「いや、私はそんな趣味は」と拒絶されます。
が、両者とも更に食い下がると結局はOKになり、主人公が一旦人間界に戻るシーンでは「こんなEDで後悔してませんね?」とまで(笑)。この後に続く台詞もなかなか香ばしく「選ばれたからには力いっぱい愛させてもらいますぞ」などと言われます。ひぃ。最後は当然お花畑で終了。
【ババロア編
熟女趣味すら超越するED。選択後「こんな婆さんでもいいのか? しかし死んだ爺さんに何と言うか」とごもっともな返答が。が、それを押し切って選択すると、帰還直前には「愛しの(主人公名)殿」と言ってます(笑)。
【王様編
当然「儂を選んでどうする」と言われます(笑)。が、それを押し切ると「お主の趣味はわからん」と言いつつも「こうなったら2人の力で輝けるビタミーナを作ろうな。ワッハッハッハッハ」と、案外潔いです。
【王妃編
人妻略奪編。「え? でも私は王妃なので」と案外素の反応。王様も「それは私の奥さんじゃ」と牽制。が、強引に選ぶと、帰還シーンの際「王は泣いていましたわ。(主人公名)様も罪なお人です」などと。いや、嫌なら断固拒否すりゃ良かったのに(笑)。王女達も傍観してたのか。
【要請却下編
王様の願いを拒否するとこのEDに。他のEDでは一旦帰還する事になりますが、今回は完全にビタミーナ世界とサヨナラする事になります。
王様の願いを蹴ると、王様は「やはり帰るのか」とあっさり引き下がります。そして、ヒロインの見送りもなく魔法陣で人間界に戻り、後は基本的に他と同じ流れに。ただ、最後の最後、花畑に立つシーンはヒロインの代わりに父親が登場(笑)。おそらくあれはビタミーナではなく、人間界にある花園なんでしょうね。
以上、ED紹介でした。振り返ってみると、一番無難なのはエーナ、シーナ、ディーナかな? 王様がすんなり祝福してくれるのはこの3人の時だけである事だし。ビーナの時は……本当に申し訳無い気持ちでいっぱいになります(笑)。