シェンムー 一章 横須賀 [ セガ/SEGA-AM2 '99 ]
第1回〜第10回 | 第11回〜第20回 | 第21回〜第30回 | 第31回以降
■第21回

バイト初日はノルマ未達成に終わり、明日こそは頑張ろうと己に誓いつつ事務所を出ると、ゴローが現れた。嬉しい事に激励に来てくれた模様。

それが聞いてくれよゴロー、ノルマ達成出来ずに矢田さんに怒られちってサー……などと言うワケがない涼が口にしたのは、マッドエンジェルスの名前。自称「港のゴロー」という位なのだから知っているだろうと踏んだのだ。

実のところ、彼には既にマッドエンジェルスの話を聞いているのだが(前々回参照)、シナリオ的にはここで初めて聞く事になっているらしい。更にこの時は「名前を口にするだけで海に沈められる」という発言まで飛び出し、いかに彼がマッドエンジェルスを恐れているのかが窺える。……どこまでホントの話なんだか。

ゴローと別れた後はいつも通りに港で情報収集。二十時になるまでドブ板方面へ帰れないのだ。
有力な話をなかなか得られないため、取り敢えず時間まで第4倉庫で修練でもすっかぁ、とフラフラ海沿いを歩いていたら、イベント発生。また、あのじっちゃんが不良共に絡まれてるのかしら。

驚く事に、涼の目の前に現れたのは貴章だった。港であれこれ嗅ぎ回っている涼に流石に気が付いたのだろう。
香港行きへの助力を拒まれたという事もあってか涼は貴章に対して反抗的態度で、貴章は貴章で皮肉を込めた言い回ししかしない。……まだ血気盛んな十代の涼はともかく、貴章は三十歳にもなるんだから……と素で思ってしまいました、とさ。

結局貴章は何が目的なのかと言うと、「燕旋降脚」という蹴り技を伝授したい(笑)らしい。
一応ここで教えを請うかどうか選択肢が出るのだが、素直に教えて貰う方を選択してみると、今までのツンケンした態度は何処へやら、あっさりと教えを請う姿勢に入る涼。
これはこれ、それはそれ、と彼なりに区別を付けているのだろう。

そんなこんなで無事「燕旋降脚」を習得した後、貴章は「俺がお前だったら、お前と同じ事をするかもしんない」的な事を言う。以前に旧倉庫街の第8倉庫で涼から「陳大人が殺されても平気なのかーっ」と言われた事を、彼なりに引きずっていたのか。

貴章が立ち去った後、早速「燕旋降脚」の熟練度を上げようと思ったものの、もうすぐ20:00近い。ならば修練はドブ板に戻ってからと決め、20:00までの短い時間を利用してガチャガチャでも、と「港湾休息所」へと向かっていると、またしてもイベント突入。たはー。

また貴章か、それともマッドエンジェルスか!? ……と、警戒する涼の前に現れたのは、以前にバイク野郎共に絡まれていたホームレスのじっちゃん、水木だった。
まさか彼もマッドエンジェルスの!? ……と思っていたら、彼は涼に対し「突きを打って来い」と言うではないか。

……ええと、それって新手のプレイ? ……などと涼が思ったかどうかは定かでは無いが、素人の、しかも老人相手にそんな事が出来るワケがないと躊躇う涼。だが水木は涼を軽く挑発するかの様な台詞を口にしつつ、再度促してくる。
そこで「ム、爺さんタダ者では無いな?」と本能的に勘付いた涼が突きを打ち始めると、水木老人はそれらをヒョイヒョイと躱してしまった。

実は武術家だった水木老人が言う事にゃ、芭月流は武術家達の間でも有名な流派で、涼の父である巌も、若い頃からそれなりに名が知られていた存在だったらしい。そのため、同じ武術家の水木老人としては、事実上の現芭月家当主である涼が危険な事に首を突っ込んでいるのを見過ごせなかったのだ。
……という事で、ここで水木老人から「影身」という技を教えて貰える。これは少々特殊な技で、敵の背後に素早く回り込むという技。福さんと組み手が出来なくなった今の状態では、実戦でしか使う機会が得られないので、格闘オンチの私が咄嗟に使えるかどうかはビミョーだけども……。ううう。

水木老に礼を言ったところで気付けば、時計は既に九時を回っていた。
あらら、今からドブ板に戻ったところで、練習出来る時間なんてたかが知れてるなぁ、と思いつつバス停に向かっていたら、倉庫街入口付近の電話ボックスに目が留まった。
……そうだ! あの中国語で書かれた技の書を、貴章に読んで貰えないかな!? さっき仲直りしたっぽいし!

思い付くなり電話ボックスに飛び込み、旧倉庫街へと電話して第8倉庫に繋いで貰うと、いつも通り貴章が出た。……なのに、陳大人を出せと要求する涼。ばっ、馬鹿、また貴章を怒らせる気かっ?
だが、今回はどうも様子が違った。前回電話した時点では「お前に構ってる暇は無い」と一方的に切られたのだが、今回は「親父はいない」という返事が戻って来たのだ。なので貴章に見て欲しいものがあるんれすけど、と告げたところ「来たければ勝手に来い」というおーこーたーえー。よっしゃ、行ってやろうじゃないかぃ。

旧倉庫街の第8倉庫に行ってみると、薄暗い倉庫一階に貴章が立っていた。……ええと、もしかして待ってた、とか? 意外とイイ人かもしれない……と思いつつも貴章に例の技の書を見せたところ、打撃技である「鎧通し」という技の書である事が判明。読んで貰うと同時、自動的に習得した。
いやぁ、ありがとありがと。じゃ、そういう事で……とばかりに、用が済んだらさっさと立ち去る涼。いや、折角貴章が時間取ってくれたんだから、もうちょっとコミニュケーションをだな……ま、いいけども。

その晩、涼さんはまたしても不思議な夢を見た。
鏡がぐるんぐるん回って、周囲を雪か桜かよく解らない平べったいものがハラハラ舞い散っておりました。……意味不明。

■第22回

バイト2日目。今日の仕事は何でしょねー、と早起きし、自動的に港へ移動した涼が巻き込まれた出来事は……フォークリフトレース。またしても。
どうやら、このレースは毎朝やらされるらしい……。

レースの結果は、昨日よりはマシになった4位。賞品はフォークリフトのフィギュア、NO.4。操作自体には大体慣れたものの、コースのライン取りに手こずってしまった。おのれ、「マリオカート」(笑)で鍛えたライン取りの腕を舐めるな! とか言いつつ、角で引っ掛かってもたもたバックしている間に抜かれてるしなー。(←問題外)
……やっぱレース系は下手だわ、自分。「下手の横好き」って言葉が身に染みましてございます。

さて、今日の仕事内容は「港湾休憩所」前広場に集積してある荷物を第3倉庫へと運ぶ事。ノルマは8つ。
昨日はノルマ未達成だったので今回はノルマ達成してやるぞッ、という事ではりきってどーぞ!

昨日の失敗が効いたのか、本日は多少マゴつきながらもなかなか好調。倉庫が狭いので荷物を置く時に少々工夫がいるのだが、それでも午前中の目標4個は達成し、何事も無くランチタイム。港を眺めつつ、男6人(涼、マーク&フォークリフトのレース仲間4人)が横一列で弁当を食べている様は笑える。

弁当を食べたら、すぐに第4倉庫ににて修練。普通に考えたら消化不良を起こしそうなものだが、バイトを始めると極端に自由時間が制限されてしまうので、空き時間を練習に当てなければ仕方無いのだ。

いくら自由時間といえども、第4倉庫で修練が出来るのは13:30まで。なので残りの三十分はガチャガチャを〜♪という事で休憩所に向かっていると、水木老を発見した。
昨晩の礼も込めて挨拶したついでにマッドエンジェルスについて尋ねてみたところ、何と水木老ですらマッドエンジェルスとは関わり合いになりたくないという。それ程までに厄介な組織なのだろうか……。

14:00になり、午後のお仕事開始。
よし、頑張れば一時間に二つは運べるので、途中派手に引っ掛からない限りどうにかなるでしょ、などと鼻歌混じりで運んでいたら落とし穴が待っていた。
7個目の荷物を第3倉庫に運び込もうとしていると、倉庫の前で外国人船員数名が待ち受けていたのだ。……イヤな予感……。

涼が倉庫に運べない様に通せんぼした連中は、涼さんをからかいつつ「俺達に怪我をさせてもいいのか」的な事を言う。むぅ、確かにバイトをクビになったらマズいしなぁ。
涼が何もしないのを良い事に、すっかり図に乗った船員の一人は、フォークリフトに積んでいた木箱の上に寝ころんでしまう始末。
「構う事は無ぇ、振り落としちまえッ」と画面に向かって叫ぶ危ない人になりかけたものの、間一髪で助かった。何故なら、その木箱に寝そべった船員が「タクシー、家まで送って下サーイ」と謎な台詞(勿論涼をおちょくってるのだが)を吐いてくれたから。良い、許す! 間抜けっぷりに感動した!

一方の涼さんは、揶揄される事に対しては意外にも沸点が低いらしい。呆れながらも船員を乗っけたまま倉庫内に入ると……案の定、シャッターを下ろされ退路を断たれてしまった。船員達の目的は昨日の復讐で、涼をボコりたいらしい。

この後は、お馴染みのバトル。船員5人を相手に乱闘するのだが、拍子抜けする程に相手は弱い。ふん、そんな力量でこの芭月涼に挑もうなんぞ五百億年早いわ! ……とか何とか鼻息荒く言っていたところ、あらビックリ。いつの間にそこに居たのか、倉庫の奥でヤンキー座り(笑)していた他の船員4人が立ち上がり、今度は引き続き彼等とのバトルになった。

後半の4人は前半の連中よりは腕が立つ様だが、やはり強くは無い。さっさとノしてしまいマッドエンジェルスの事を問い詰めると、彼等は第17倉庫に集まっているらしい事が判明した。よっしゃ!

有力な情報も得たし、いざ荷物運びの続きを……と時計を見たら! もう四時とっくに回ってる! ノ、ノルマがっ!

ちなみに、今更説明するのもナンなのだが、シェンムー内での一時間は実際の時間に直すと四分程度。大体十五分過ぎるのに一分を費やしている事になるので、1時間と言っても、決して長い時間では無いのだ。

戦闘後にバイトを再開してみると、未だ荷物をフォークリフトに乗せた状態でアイドリングしている涼。いかん、これをとっとと置いて集積所まで8個目の荷物取りに行かなきゃ、と大慌てでフォークリフトを爆走させたところ、最後の荷物を運んで第3倉庫に戻って来た頃には終業まで残り五分! ギャーっ!

……気曲、何とかノルマは達成成功。更に矢田のおっちゃんが「兄ちゃんノルマ達成だな」という事で、給料をアップしてくれた。今後もノルマを達成する毎に、荷物一個につき50円アップしてくれるそうです。わーい。

その後は、船員共から得た情報を確かめに第17倉庫へ……と思いきや、まだ行かない。
実はここから第17倉庫に向かってしまうとシナリオが進んでしまい、自動発生するイベントの連続でより一層修練する暇が取れなくなってしまうらしいのだ。だが、逆に言えば第17倉庫方面に向かいさえしなければシナリオは止まったままになるので、その間のんびりとしたバイト生活を堪能出来る。金を稼ぎたい人はこの状態でがっぽり稼ぐのだそうな。

正直な所、技の熟練度を上げたいのならバイトを始める前……まだ一日を自由に使える段階でやっておくべきだったのだろうが、まさかここまで自由時間が減るとは思わなんだ。
もし次回プレイがあるのなら、そこの所を気を付けようっと。

その後は先日同様19:30まで第4倉庫で修練した後、水木老から昨日教わった技の応用技(?)「影刀」を伝授して貰い、バスの時間までガチャガチャをやって(またかよ)帰宅。
次回からは、暫し型にハマったバイト&修練の日々を繰り広げさせて頂きます。ハイ。

■第23回

ここ数日の涼さんの生活。

朝7:30起床。そのまま(自動的に)港へ行き、バイト仲間とフォークリフトレース。その後マークから仕事内容とノルマを指示され仕事開始。仕事内容はバイト2日目の内容(休憩所広場前の荷物を第3倉庫へ。ノルマ8個)とまったく同じ。

昼12:00から昼休み。昼食が終わったら第4倉庫にて技の修練をし、半端な時間は休憩所でガチャガチャ(笑)。

14:00から午後の仕事。ノルマは楽にこなせるので1個でも多く荷物を運ぶ事に集中する。

17:00にバイト終了。毎日上がっていく給料にほくそ笑みつつ第4倉庫に向かい修練。終わったらバスの時間までガチャガチャ。「ファンタジーゾーン」(セガ発売のシューティングゲーム)のフィギュアだけでもコンプしたいから頑張る。

20:15(土日祝祭日)もしくは20:30のバスに乗りドブ板へ帰還。その後駐車場で22:00まで修練し帰宅。

帰宅後は基本的にすぐ就寝。が、興が乗ったら居間にあるセガサターンで(何で80年代に存在するのかは謎)「スペースハリアー」をプレイ。

……とまぁ、こんな毎日をダラダラ続けて続けていたワケだが、その結果以下の状態に。

1:給料が荷物一つにつき600円になった(アルファ貿易最高賃金)
2:フォークリフトレースで1位が取れる様になった(マークから貰えるフォークリフトフィギュアもコンプリート)
3:フォークリフトにクラクションがある事を知った(十字キー↑)

色々なサイトさんでシェンムーのレビューやら感想を読んでいると、「バイトにハマった」という記述を割と頻繁に見掛ける。初めこそは「ただフォークリフトで延々荷運びするののどこが面白いんだ」と疑問を感じていたのだが、その作業に慣れた頃には、見事感想が一変した(笑)。……面白いでやんの(笑)。

■第24回

長期に渡り荷運び奴隷と化していた涼サンだが、遂にシナリオ進展。
一日の労働を終え、「マッドエンジェルス」の連中が集まるという第17倉庫へとテクテク向かっていると、バイト先の上司(先輩?)であるマークが複数人にボコられているではありませんか。

ここは助けなければならないだろう、男として! ……な〜んて感じでバトルに入ったのは良いが、何という事か、2回も負けてしまった。この前のバトルの時もそうだったのだが、青い迷彩柄ズボンの男が妙に強いでやんの。他の雑魚共を蹴散らしてからコイツの相手をするワケだが、こっちからの攻撃をことごとく捌かれてしまい訳の解らない内に敗北してしまったのだ。

それでも3度目の正直でどうにか勝てたのだけれども、コツとしては、自分からは攻撃せずに相手の攻撃を捌いてから攻撃に繋げる、というパターンが有効の模様。攻略本に書いてあったよ(得意げ)。
……今更ですが、格ゲーって無茶苦茶苦手なんスよ。昔っから。

バトル後、痛めつけられたであろうマークを気遣うと、呻きつつも「ノープロブレム」との返事が。そうだよな、マークよりも涼の方がボコられてたもんな。私の場合。
ところで、何故マークが「マッドエンジェルス」の連中に絡まれていたのかと言うと……なんと、マークの弟は「マッドエンジェルス」のメンバーで、重要な情報を漏らしてしまったが為に海に沈められたかもしんないし生きてるかもしんない、という事らしい。要するにマークは弟の事を嗅ぎ回っていたが為に狙われたという事か。ちなみに、その重要な情報というのは「マッドエンジェルス」と「蚩尤門」が裏で繋がっている、という事だそうで……つまり、「マッドエンジェルス」を追えば「蚩尤門」の手掛かりが掴めるに違い無い。

さて、「蚩尤門」にまた一歩近付いた涼サンではありますが、今日も今日とてお仕事しつつ情報収集。シナリオが進んだ為に荷運びのルートも変更になっとります。今回は第11倉庫の前に積んである荷物を第18倉庫へ運ぶお仕事。

取り敢えずはノルマを達成しようとフォークリフトをブイブイいわせつつ仕事に打ち込んでいたところ、優雅な昼休みに突然原崎&田嶋登場。何を考えているのやら、田嶋は原崎と涼の写真を撮ってやると言う。そういやカメラ買ったって言ってたよなぁ、田嶋嬢。
それはともかく、ささやかな涼の抵抗など一切受け入れない田嶋は強引に2枚の写真を撮り、挙げ句、その2枚の内どちらかを選べと涼に迫ってきた(ポラロイドなのね)。原崎と密着しているものと離れているもののどちらかを。

「えー、どっちもいらないー」
とは間違っても言えない涼、渋々ながら密着している写真を選び、離れている方は原崎の手に。すると気を利かせたつもりなのか、田嶋は原崎を残し一人でとっとと場を立ち去ってしまった。

「それにしても原崎って美少女キャラには見えないよな」、などと失礼な事をしみじみ考えていると、原崎は遂にカナダに行く決心をしたのだという。ああなるほど、それで記念写真というワケか。

……そんなこんなで、小走りで立ち去る原崎の後ろ姿を眺めた後、仕事に復帰する涼さんなのでありました。

■第25回

原崎&田嶋の襲撃を受けた昼休みを経て、午後5時までの労働に黙々と勤しんだ後は、引き続き「マッドエンジェルス」について聞き込み。すると、夜になると食堂や休憩所の前の広場でバイクレースをしている阿呆共が居るという情報を得た。きっと奴等だろう。
取り敢えずは日が暮れるのを待つため、いつもの様に第四倉庫で技の練習でもするかぁ。

練習可能な時間まで練習をした後、いよいよ食堂前の広場へ。ドキドキしながら長い道を進み、右手方向に曲がれば食堂前広場……なのだが、何となくバス停へと続く左手方向に曲がってみた。これで帰れちゃったらどうしよう、とか思いつつ。

結果。
帰れました。

……あれ〜? 攻略本には、これから起こるイベントは「マークを助けた翌日に発生」って書いてあったから、強制的にイベントに突っ込まれると思いきや。正確に言うと「翌日以降」って事かい。
……どうしよう。また、シナリオ進行止めてバイトの鬼になれちゃうよ、このままだと。

バイトに勤しむのも結構だが、このままだと自力で香港行けちゃうぐらいにお金が貯まっちゃうぞ★、という事で、翌日改めて夜を待ち、今度はきちんと広場に直行したのでありました。

広場に入り暫く進むと早速イベント発生。バイクに乗った三人組に絡まれた。しかも、内一人はチャーリーでは無いか。え? チャーリーって誰かって? ほら、あの、タトゥーショップで涼サンに捻られて、更に山の瀬の工事現場で涼サンからサッカーボールぶつけられて逃げた人だよ。
それはともかく、チャーリー以外の二人が「こいつか、俺達を嗅ぎ回ってるのは」といった趣旨のお決まり台詞を吐く訳だが……何故かこの二人、黒のフルフェイスヘルにライダースーツと、お揃いの格好をしている。それがえらく妙なのでちょっと調べてみたら、この二人、スピード狂の双子らしい。19歳だそうです。
このゲームの凄いところって、こんなどうでもいい様なチョイ役のキャラにすら、名前と年齢、ある程度の設定が用意されている事だ。知らないままで終わっても何ら問題無いという点が切ないが。

話は戻り、予想通りバイクで襲い掛かってくる三人組を相手に長めのQTE開始。双子の片割れを転ばせてバイクを奪い、逃げる二人を追う。途中双子の残りが鉄パイプか何かでドツいてくるのを切り抜けつつ蹴倒し、後はチャーリーを追い掛けるのみ。イベントの最後の最後、左に行くか右に行くかの選択肢が出るのだが、それはチャーリーが逃げる左の方を押せばOK。……ちなみに、ここで間違えるとQTEが最初からやり直しになります。うぅ(←一回失敗したらしい)。

QTEが終わり、チャーリーを追い詰めたと思いきや、あっと言う間に囲まれてしまった涼サン。ここからはバトルに雪崩れ込むのだが、第一回戦はザコ戦なので楽勝。ザコを倒したら漸くチャーリーとの一騎打ちになるのだが、今まで逃げ回ってた割に意外と強いのよ、このヒト。だが、あの青迷彩柄ズボンの奴に比べたらどうって事は無いので、チョチョチョイのチョイだ……ってすみません。嘘付きました。ミスって一回負けました。ガクー。

バトル後、チャーリーをガッチリ締め上げてみると「中国人の大物が日本を出るので『マッドエンジェルス』がその準備をしなければならない」といった内容の情報をゲット。しかも、その大物というのも藍帝の様だ。
よっしゃ! 奴が未だ日本に居るのならチャンスはある! しかも香港渡らずに済むかもしんない! ……という事で、何はさておき、お家に戻って眠る事にした涼さんなのでありました。まる。

■第26回

チャーリーを締め上げて有力情報を聞き出した日の晩、事もあろうに夢に藍帝が出て来た。感想は……藍帝の目の下にクマ。寝てないのか?

それよりも気になったのが、この悪夢(だろうなぁ)に対する涼のリアクション。普通、親の仇が夢に出たんだから起床時にそれなりの台詞なり行動なりをしてくれても良さそうなモノなのだが、そんなのは一切無かった。朝起きて忘れちゃっただけなのかしらん。

それはさておき翌朝も元気に出勤。今日の仕事は、倉庫街の奥、第15倉庫前の集積所にある荷物を、休憩所前広場にある第18倉庫へと運ぶ事。マークに言われた通り結構な距離なので、迷子にならない様にせっせと運ぶ。ノルマ8個は意外としんどい……。

途中、ランニング中の人やら猫やらに進路妨害されまくるも(こいつらが退けてくれないんだ、ホントに)、どうにか午前中の目標にしていた4個を運び終え昼食突入。その後、いつもの様に手近な人に聞き込みをしていると、仕事仲間の人から「気を付けなよ」と忠告を受けた。何でも目付きの悪い連中が物陰から涼を見ているらしいというのだ。

まぁ、物陰から見てるだけなんて何て恥ずかしがり屋さんなのかしら! ……と思ったかどうかは知らないが、あれだけ堂々と喧嘩したり「マッドエンジェルスを云々」と口にしまくっていれば悪目立ちするに決まってる。この点に関しては涼さん自業自得。いや、だからって手帳に「来るなら来てみろ!」って書いても……。

そうそう、「マッドエンジェルス」と言えば、半端に時間が余ったので第15倉庫から更に奥へと散歩した時にアジトを見付けてしまった。入口のシャッター(?)に変な骸骨だか何だかの絵が書いてあって「マッドエンジェルス」って書いてありましたよ。ええ。勿論カタカナじゃなくて英語で。

さて、そうこうしている内に午後の労働。午前と同様に第18倉庫へとフォークリフトを走らせていると、途中、いきなりイベント発生。一体何があったのか、ゴローが地面に倒れ込んで呻いているではないか。
「はははゴロー、こんな所で寝ると風邪ひくぞー」と笑いながら通り過ぎる程、涼さんは天然でもバカでもない(果たしてそうかな?)。ここは当然「どうしたんだ」と抱き起こすワケなのだが、ゴローが言うに突然外国人の船員から殴られたのだという。しかもその船員は未だその現場に居て、涼を挑発して逃げ出す始末。

その船員、あからさまに涼を誘き寄せている感があるが、頭に血が上った涼がそんな事に気付く訳がないし、気付いていても警戒なんてしない。「ココマデ オイデー」などと片言で喋る阿呆船員をバカ正直に追い掛け、他の船員達が待ち構える倉庫の中へと入ってしまった。
……ところで、前々から不思議なのだが、何故この船員達は船員同士の会話でも片言の日本語を使っているのだろうか。もしかして、国籍がバラバラで共通して使えるのが日本語だけとか? ともかくも、出鱈目なイントネーションの日本語が飽きる程聞けるのが……辛い。もういいから。

倉庫で待ち構えた船員達は、今まで涼さんが薙ぎ倒してきた連中。勿論復讐の為に誘い込んだのだが、近寄る側から涼さんにボコられていく。ちなみにここはQTEバトルなのだが、最後辺りの入力は連続で来るので注意したいところ。というか、2回程しくじりました。

船員達を全員叩きのめし、ゴローの仇討ちは完了。が、未だ息があった(いや、殺してないから)船員の一人が、妙に余裕に満ちた態度で「調子に乗るとお前のファミリーやフレンドが酷い目に遭うぞ」といった内容の忠告をしてきた。なるほど、それの第一弾として犠牲になったのがゴローというわけか。南無。

船員から気になる警告を受けつつも、取り敢えずは仕事を続行する涼さん。何とかノルマもクリアし、これからまた練習か聞き込みだぁ、とアルファ貿易の事務所を出たところ、珍しくもマークが涼を待っていた。
「変な情報をゲットしたよ」と言いながら語り掛けて来たマークの言う事にゃ「マッドエンジェルス」の連中が「龍札」の話をしていたらしい。「龍札」とは「マッドエンジェルス」と「蚩尤門」の取引の事を指しているそうだが、おそらくその「龍札」の時に「マッド(略)」の連中は藍帝と接触するに違い無いだろう。
と、なると「龍札」とやらが行われる時が知りたいのだが、残念ながらそれは不明。むぅ、取り敢えずはそこを重点的に探ってみるか。

と、いったところで今回は終了。長くなっちったから。

■第27回

さて、マークから「龍札」についての情報を得たのは良いが、肝心の日時が未だ解らない。仮にも「マッド(略)」のトップシークレット級の情報なんだからそう簡単には無理かなぁ、と思いつつも、取り敢えず港の探索を開始したところ、手を目の上に翳しつつ、中腰で海を眺めている奇怪な黒人さん発見……って、マークじゃん。
何やってんの、というつもりで声を掛けてみたら何と追加情報をくれたではありませんか。……さっき言ってくれたら良かったのに。

マークの追加情報は、トニーとスミスという見慣れない外国人が2人チョロチョロしているらしい、という内容。
ええー、それだけの情報で「龍札」と結び付けるのも乱暴じゃなぁい? ……と思うのだが、結びついちゃうんだから不思議な世界だ。

その後は、いつも通りに第4倉庫&ドブ板の駐車場で技を磨いた後、お家へ直行。明日になれば何か動きがあるかもしんないから。

翌日は、いいかげん鬱陶しい毎朝恒例のフォークリフトレースに挑んだ後、いつも通りに労働。今日の作業内容は旧倉庫街前の集積所にある荷物を第8倉庫まで運び、今度は第8倉庫にある荷物を第18倉庫まで運ぶ、という少々複雑なもの。ノルマは10個。

最初はちょっと戸惑う荷物の入替作業も、慣れれば実に簡単。午前中にノルマの半数以上の6個を運ぶ事が出来、満足しつつ昼休みに突入したところ……何があったのか、ゴローと麻衣ちゃん(元スケバン/笑)がやって来た。
まさか、また「マッド(略)」の連中から何かされたのか? ……と思いきや、ゴローが「カタギになる」と宣言したではないか。
一体何でそういう話に、と問えば、ゴローと麻衣ちゃんは結婚すると言うじゃありませんか。いや、仰る通り、確かに女の子は16歳で結婚して良いけどさぁ(今は駄目なんだっけ?)、相手がさぁ……と思っていたら、涼も同じ事を考えたのか「ゴローなんかと」「でも、ゴローだぞ……」と、あんまりなお言葉。「ハートはあったかい」って、そんな人は弱者からカツアゲしたりしないと思うんですが、どうか。
……とにかく、涼兄は納得出来ないみたいよ、麻衣ちゃん(笑)。

半ば唖然としつつも二人の門出を祝ってやる事にした(?)涼さんは、気を取り直して昼食後の鍛錬に勤しみ、午後からの労働へ。
こりゃあ今回もノルマ楽々達成だなウヒヒ……と鼻歌混じりにフォークリフトを走らせていたところ、突然イベントに突入した。

第8倉庫に運びたい荷物を載せたまま何故か第18倉庫へと向かっていた涼さんは、休憩所前の広場で立ち話をしている外国人2名を見掛けた。だが、そんな状況に遭遇したところで、普通は「そんなど真ん中で立ち話されたら邪魔だなぁ」程度に思うのだろうが、涼さんは違う。その野生の勘で、2人が「スミス」と「トニー」である事を見抜いてしまったのだ(笑)。

逃げ回る2人をQTEを交えつつ追い掛けた末、黒人さんの方(スミスとトニーのどちらなのかは謎)をとっ捕まえ、有無を言わさず「龍札」の事について追求する涼さん。が、彼等は下っ端だからなのかその日時までは知らない様子で、代わりに「テリー」という男ならそれを知っているという情報を得た。用心深い男なので居場所までは解らないらしいが、まぁ良いでしょ。

「テリー」という新たな人物の存在を知った涼さん、取り敢えずは日給を貰うために事務所へ。すると、矢田さんが何やら手紙を渡してきた。
何でもスーツ姿の男が預けて行ったらしいが……スーツ姿って言ったって、港には結構スーツの人が居るからなぁ……え? 6ツボタンスーツ? ……き、貴章だ(笑)!

貴章からの手紙を読んでみると「マッドエンジェルスに気を付けろ」みたいな事が今更書いてある。あのなぁ、今頃遅いんだよアンタ。
だが、貴章で思い付いたヨ。陳大人なら龍札の事を知ってるかもしんない。
よっしゃ、今から旧倉庫街の陳大人の所に行くぞー! ……と気合いを入れたところで、また次回。本当は連続発生するイベントなのだが、長くなり過ぎるので。

■第28回

「龍札」に関して陳大人なら何か情報を持っているかもしれないと思い付いた涼さん、勇んで旧第8倉庫へ。
何故か薄暗い倉庫内で親子の語らいをしている最中だった陳大人親子は、突然の来訪にビックリ、「龍札」の事を口にされてもっとビックリ。

陳大人の言う事にゃ、陳大人の組織と「マッド(略)」は港の取引を巡って対立しているらしい。
主に古美術品(たぶん密輸含む)を扱っている陳大人に対し、「マッド(略)」は麻薬を扱っているそうで、陳大人としては「マッド(略)」に横須賀港でのルートを荒らされる訳にはいかないのだそうな。その一方、「マッド(略)」は「蚩尤門」に取り入る事で横須賀港での全(裏)取引を支配しようと企んでいるらしいが……まぁ、どっちもどっちだよ、アンタ等。

ともかく、そんな危険な事情もあり、一応涼の身を案じてくれているらしい貴章は「巻き込まれないうちに帰れ」と忠告してきて、どう頑張っても「龍札」の日時を教えてはくれない。
何だよ! 今頃そんな事言っても既に巻き込まれまくってるっちゅーの! おぢちゃんの馬鹿! と反抗してたら、涼さんの熱心さに打たれたのか、しつこいのにウンザリしたのか、陳大人が手助けをしてくれる事になった。……但し、焦らずに時を待ちなさい、という事なので、今日は大人しく帰る事にした涼さんなのでありました。ちぇ。

取り敢えずは陳大人を信じる事にした涼さん、いつも通りに第4倉庫とドブ板の駐車場で技の鍛錬に励み、十時半頃帰宅。何もする事が無いのでとっとと寝るも、気分が昂揚しているのかどうにも寝付けず、夜風に当たりに外へ出てみる事にした。時間は未だ午後11:45。

外に出ようと玄関に向かったところ、突然稲さん登場。ちちち違うって、別に夜遊びに行くんじゃないんだって……と、必死に言い訳を考えていたら、どうやら違うらしい。
……え? 原崎が未だ家に帰ってない?

稲さんが言うに、原崎が家に戻らないのだと会田さん(原崎の母方の祖母。ドブ板のお花屋さん)から何度も電話が入っているらしい。何だよ、バァちゃんに心配かけんなよなー、などと考えていた矢先、黒電話が鳴り響いた。
たぶんまた会田さんなんだろうと受話器を取ったところ、電話の主は会田さんではなくカタコトで喋る二又一成さん怪しい男。この声と喋り方は確か……そうだ! 香港行きの切符喰われた(涼さんが)挙げ句、ゲーセンでボコられた(涼さんが)奴だ!

テメェくぬヤロぶっ殺してやるそこで待ってろと、涼さんが受話器に入り込もうと奮闘していると、原崎は「マッド(略)」に拉致されているという事実が判明。「来ちゃダメ芭月クン!」って、典型的な救助信号叫んでるじゃねぇっての(←ひどい)。

一応、「マッド(略)」側の要求としては三時半か四時(うろおぼえ)ぐらいまでに来い、との事だが、原崎が「来ちゃダメ」って言ってるんだから行かない方がいいよね、うん……とはいかないのが涼さん。ちょっとお出掛けしてくるネ、と稲さんに言い残し、渋々家を飛び出したのでありました。

実はこの辺もノンストップ連続イベントなのだが、長くなるので続きは次回。

■第29回

原崎を助けに行くべく家を飛び出したはいいが、港まで行く手段が見付からない。
徒歩じゃ遠過ぎるしバスはもう終わってるし……と焦りつつ桜ヶ丘からドブ板へと向かっていたら、涼の親友である伊藤君ちの前で突如イベント発生。伊藤君からバイクを借りる展開に。普通二輪の免許持ってたのか、涼……。
それにしても、いくら親友とはいえ、夜中に突然訪問してきた人間を母子共々温かく迎えてくれるこの伊藤家の素晴らしさよ(笑)。

伊藤君にあっさりし過ぎな礼を告げ、バイクで横須賀港へと出発。そして次のシーンでは港に到着……といきたいのだが、そうはいかない。バイクを駆ってのタイムアタックイベントが待ち構えているのだ。

タイムアタックの内容は至って単純で、2分以内に定められたコースを走破する、というもの。
コースと言っても結局は街中の道路なのだが、途中カーブが幾つもあり、ガードレール(というかコースの両壁)に触れると極端に減速してしまう。そのため、カーブを上手くこなしていかないと時間内に到着出来ないのだ(それに、バイクに傷付けまくりで伊藤君に叱られる事必至)。

……とはいうものの、実は上手く走れなくても大した問題は無かったりする。何故なら失敗してもやり直しが出来る上、側面擦っても減速しにくくなっちゃうのだ。難点を一つ言うなら、やり直しは伊藤からバイクを借りるシーンからになるので少々時間がかかって面倒、というぐらい。
……まぁ、この事を知ってるという事は私も一回失敗しちゃったんですけどネ。涼さんったら失敗してブラックアウトする時、「間に合わない!」とか泣き言叫ぶんですよ。はははは、ははは……はぁ……。
……いいんだもん、2回目でちゃんと出来たから。

さて、港の第17倉庫に到着した涼さんを待っていたのは原崎……では無く「マッド(略)」の面々。しかも下っ端連中。
当然の如く襲い掛かってくるのでフリーバトルでてきぱきと蹴散らし、更に襲ってきた連中も吹っ飛ばした所で、漸く倉庫内へ。

倉庫内で待っていたのは、「マッド(略)」の幹部連中。木箱の上にいるズバ抜けて変な格好した奴が「マッド(略)」の巨魁、テリーらしい。流石ヘッドだけあって服、靴、アクセサリーのコーディネートセンスが……無茶苦茶。びっくりだよ、もう。

さて、センスはさておき約束通りに来たんだから原崎を返せと要求したところ、意外な事にあっさりと返してくれた。
……但し、貴章をボコれとの条件付きで。

昨日、陳大人は「マッド(略)」を排除したい様な事を言っていたが、それはテリーも同じ事らしく、特に貴章が目障りなのだという。
いやぁ奇遇だね、俺もだよ! ……と言ったかどうかは定かではないが(言ってませんよ)、テリーの条件を即座にOKする涼。その即決ぶりに、横に居た原崎もビックリだ。……そんなに憎いか、貴章が。

だが、更にビックリだったのはこの後の涼さんの発言。テリーの条件の上に、更に条件を重ねてきたのだ。
「貴章ボコってやるから藍帝に会わせろ」、と。

これには流石の「マッド(略)」の連中もビビった様で、散々「イカレてやがる」などと罵倒される始末。が、「『龍札』の事も知ってんだぞコラ」と畳みかけたところ、テリーの了承を得る事に見事成功した。

そんなこんなで、とんでもない約束をした甲斐もあり、原崎を連れ帰る運びとなった涼さん。ここからはバイクでタンデムしつつ(そりゃそうか)ドブ板へと帰るワケですが、何やらツッコミ所満載のムービーが長々と流れ始めるのだ。
例えば、思いっきりノーヘルとか。せめて原崎にはヘルメット被せなさいよ。伊藤君から借りてたのがあったでしょう。
あと、妙に原崎がタンデム(しかも横座り)慣れてるっぽいのも気になったり。きっと小さい頃からお父さんのバイクにでも乗せて貰ってたんだろうね(←珍しく好意的推測)。……でも普通、ちゃんとしたバイカーさんならタンデム時に横乗りノーヘルなんて絶対させないと思うのだが、どうか。

そんなこんなで、無事原崎を助けたところで今回はお終い。この後も一気にストーリーが流れて行くのです。

■第30回

陳大人と会ったり原崎を助けに行ったりと密度の濃い一日を経て、清々しい翌朝を迎えた涼さん。
いつもならば起床後は有無を言わさず港へ向かうところなのだが、今朝は違う。道場で一人静かに瞑想しているではないか。

いくら原崎を助けるためとは言え、貴章をボコる約束をした事を悔いているのか、ただ単にどうやってボコるか計画を練っているだけなのか。堅く目を閉じる涼さんの脳裏に現れたのは……何故か刀を振り回しているパパンだった。
「親父、俺、どうした方が良いと思う?」なんて考えてるのだろうか。今更ぁ。
……取り敢えず、巌パパンはもっと涼さんに一般常識を教えとくべきだったと思う。人を訪問する時のマナーとか、電話帳の使い方とか。

さて、瞑想シーンも終わり今度こそ港へ。今朝もフォークリフトレースか……と思いきや、今度はトム(涼の友人で、車でホットドックの移動販売してるドレッドヘアーの黒人さんです。覚えてる?)の所へ向かう。

いつもの様にダンスしまくりのトムは、涼がブルーになっている事にすぐ気付き、ホットドックを奢ってやるから必ず後で来いと言う。
そうだね、いつもお昼はホクホク弁当だから、たまにはトムのホットドックも良いかな……などと思ったかどうかは知らないが、トムと約束を交わし、バイトに励むべくアルファ貿易の事務所へ向かった……ら。

バイト、クビになりました。

やはり、港で堂々と「マッド(略)」相手に大立ち回りやってたのがマズかったらしく、「会社まで巻き添えになるのは困る」という至極尤もな理由で解雇されてしまったのだ。あちゃー。
でもまぁ、元々は「マッド(略)」を探るために始めたバイトだったわけだし、近い内に辞める事になっていただろうし全然OKなんだけどね。……でも、クビかぁ……(凹)。

その後、クビになったという事で、港にいる知り合い連中に挨拶回り。何人かの話を聞き、他に誰かいたかしら、と歩き回っていたら……見付けた。ゴローだ。

結婚が決まったからか、スキップする様に歩いているゴローに話しかけはしたものの、流石にバイトをクビになったとは言い出せなかった模様。だって、世話してくれたの彼と麻衣ちゃんだもんなぁ。

さて、一通り声を掛け終わったところで、ホットドックを奢って貰うべくトムの所へ。イベントに突入すると、いきなり「竜巻(トルネード)キック」なる蹴り技を伝授してくれた。
おお、発動がちょっと遅い感じがするけど、助走要らない跳び蹴りって感じでイイねぇ。……でも、何で突然こんな事を? と疑問を持ったのも束の間。
何と、トムは明日アメリカに帰ってしまうと言うではないか。

え!? 何で、そんな突然! と驚く涼さんに「そうじゃない、ずっと考えてた事なんだ!」と切り返すトム。……いや、だから、いくら君の頭の中で長い間考えていた事でも、前日なって聞かされた側にとっちゃあ寝耳に水でしか無くってね。

いまいち意志の疎通が出来てない(結局帰る理由が解らなかったし)っぽいのはさておき、心強い友人との突然の別離に心が揺らぐ涼だったが……ここまで来て引き返せる訳も無い。
静かに空を見上げながらも、命を懸けて貴章をボコる事を決意するのでありました(あんまりだ)。

ちなみに、この辺りも連続発生イベントであり、本当はこの後すぐに貴章襲撃へと進むのだが、長くなるので今回はここまで。

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